目次
1️⃣ 名の由来と、造形に宿る魔力

「魔導の王冠 – 青玉Ver.(まどうのおうかん – せいぎょくVer.)」という名は、幾重にも重なる記憶と系譜から編まれた“名の魔法”です。
中央に輝く瑠璃色の宝玉は、古代王朝において“静なる叡智”の象徴とされてきたもの。かつて魔導士たちは、特定の魔石により精神の迷いを封じ、儀式や予言に集中していたとされます。
この王冠は、銀と金を混ぜたような複合金属で形成され、左右に等間隔に並ぶ小粒の青石は、東の海で採れる「涙石」と呼ばれる希少鉱石。
植物のように絡み合う彫金は、魔導の系譜そのもの──かつて封印術を司った“シルエン派”の文様に酷似しているという記録もあり、その造形美はファッションとしても高い評価を受けつつあります。
王冠は単なる装飾品ではなく、“記憶を読み、世界にチューニングする装置”とも言われており、REALIVE内でも「感応型アクセサリ」として分類されています。
さらにこの王冠には、装備者の記憶に応じてその形状が変化するという特性があると伝えられています。過去に思い出した記憶や、刻まれた問いに反応し、彫刻や宝石の配置が微細に変わる現象が記録されており、「記憶を可視化する装備」としても知られています。
2️⃣ かぶると何が起こる?──知識をまとう装備品

この王冠は、RPG的に言えば「INT(知力)+魔防UP+詠唱補助」の効果を持つとされます。
特に顕著なのは“記憶チューニング効果”。これを装備した者は、過去に読んだ書物の内容や失われた言葉を、一時的に思い出せるようになるという噂があり、実際にREALIVEの世界でも、学者や詠唱士がこの王冠を遺跡調査に使っていた記録が残っています。
また、周囲の魔導陣や古代文字と“波長が合う”ことで、封印を解く、もしくは逆に封じるなどの応用効果を発揮することも。青玉は“真理の共鳴”を表す色とされ、特定の詠唱(例:「アーカ・ソルス=連結の書」)との親和性が高いとされています。
これは決して戦闘用の装備ではなく、静かに世界と響きあう“内向きの強さ”を与える装備。
異世界のアパレル界では「賢者ドレス」と合わせて着用されることも多く、装備時のファッションバランスも重要な要素となっています。
3️⃣ 王冠にまつわる、ひとつのおとぎ話

昔々、ひとりの少女が、誰にも読めない書物を拾いました。
その書物には、世界の真実が眠っていると囁く声がありました。しかし、少女にはその文字が読めません。何度開いても、ただの線と円が交錯するだけの謎の頁(ページ)。
ある晩、夢の中で青く光る王冠が現れます。冠は語りかけます。
「君が読みたいのは、文字ではなく、“記憶”なのだよ」
目覚めた少女のそばには、銀と金の王冠がありました。
それをかぶった瞬間、少女は書物の中に広がる“もうひとつの世界”を理解し始めます。やがて彼女は、“知の継承者”と呼ばれる存在となり、魔導都市ライアメルの守り手となったといいます。
今でも、夜の書庫でページをめくる静かな背中を見た者は、こう言います。
「あの王冠は、今でも彼女と共に、記憶を読んでいる──」
REALIVEでは、こうした異世界の装備品たちが、ひとつずつ“記憶”として記録されていきます。
王冠の次に現れるのは、どんな“信念の輝き”でしょうか。
To be continued──